オンラインオリパは、もう小さなカードショップだけの商売ではありません。
大手資本、リユース企業、エンタメ企業まで市場を見ています。
その一方で、閉鎖と破産も出た。
伸びている市場なのに、全員が儲かるわけではない。むしろカード相場が崩れた瞬間、在庫を大量に持つ事業者ほど苦しくなる。
2026年のオリパ業界は、勢いだけで走れた時期を抜けました。
残る会社と消える会社が、はっきり分かれ始めています。
オリパ事業者は、高額カードを仕入れて上位賞へ入れます。
仕入れたときは30万円。販売期間中に20万円。完売するころには15万円。
こうなると、画面に表示した価値と現実の相場がずれていきます。
2026年の公開相場例では、ピカチュウex SARのPSA10が5月時点で約37万8,000円だったところ、8月には約18万8,000円。約50.3%の下落です。
ナンジャモSARは、最高値圏の約29万8,000円から、2026年8月には約4万7,800円。約84%下がりました。
強烈です。
カードを持っているユーザーだけの問題ではありません。事業者も在庫の価値が落ちます。
仕入れ価格を基準に台を作れば、景品表示額が市場とかけ離れる。相場へ合わせて値下げすれば、利益が削られる。資金繰りの弱い会社には重い。
ここで耐えられるか。
2026年は、それを試された年です。
ユーザーがポイントを買う。
運営には先に現金が入る。
カードの発送はあと。
外から見ると、かなり資金効率が良さそうです。
しかし、上位賞の在庫、広告費、アプリ開発、決済手数料、倉庫、人件費、梱包、配送費がかかります。さらに、ユーザーがポイントを長く保有している間、運営側には将来サービスを提供する義務が残る。
売上が伸びていても、手元資金が足りなくなることはある。
新しい売上で古い発送を回し始めたら危険です。
自転車操業。
相場下落と広告費の高騰が重なると、一気に崩れます。
2026年8月30日時点で確認された公開情報では、株式会社The TCGが同年5月に東京地方裁判所へ破産を申請。負債総額は約4億円とされています。
仕入れコスト、在庫、相場下落、資金繰り。
複数の負担が重なりました。
爆劇オリパでは、2026年6月に景品未発送のままサイトとSNSが閉鎖されたと報告されています。
ユーザーから見れば、ポイント残高や当選履歴が画面にあっても、運営が消えれば取り出せません。
無許可やダミーの古物商番号を掲載するサイトも問題になりました。番号を載せれば信頼されると考え、実在しない連番を置く。
雑です。
しかし、見ない人は見ません。
だからこそ運営会社名と番号をセットで検索する必要があります。
トレカ市場は大きい。
ユーザーは若く、スマホ決済に慣れている。ガチャ演出とコレクションの相性もいい。実店舗で眠っている在庫をオンラインで全国へ販売できる。
大手リユース企業にとっては、仕入れ網と査定人材をそのまま使える分野です。
ゲーム会社やエンタメ企業なら、自社IPと公式カードを組み合わせられる。デジタル演出も得意。
参入したくなる条件はそろっています。
しかも、上位賞には20万円級のカードを実際に置ける。広告映えも強い。
ただし、始めてみると簡単ではない。
オリくじの今日のラインナップを見る提供割合を公開している店/登録は無料小規模企業なら、短期的な売上だけを見て強い広告を出せます。
上場企業はそうはいきません。
「絶対アド」
「爆益確定」
「残りわずか」
「誰でも高額カード」
こうした表現が問題になれば、オリパ事業だけでなく本体ブランドまで傷つきます。
株主、取引先、金融機関、メディア。
見る人が多い。
さらにカード相場は激しく動きます。景品価値が下落すれば、ユーザーから「表示額がおかしい」と指摘される。ポイントや買い戻しの設計には資金決済法や賭博罪の論点もついて回る。
公開情報を追うと、大手・上場企業が試験的に参入したあと、撤退や事業譲渡を選ぶ動きが出るのも不思議ではありません。
市場が小さいからではない。
本業に対するリスクが大きいからです。
多くのオリパ事業者は、ポイントの有効期限を180日以内に設定しています。
発行から6か月以内だけ使えるポイントは、資金決済法上の前払式支払手段に関する規制から外れる場合があるためです。
2026年時点で確認された金融庁の登録簿には、一般的なオンラインオリパ事業者の登録はありません。
つまり、倒産時に供託金から残高が守られる仕組みを期待できない。
ここはかなり重要です。
景品表示法では、2023年度から2026年度までに確認された措置命令108件のうち、オンラインオリパ関連はゼロ。
賭博罪での公表立件もゼロです。
ただ、「処分ゼロだから何をしても大丈夫」ではありません。
広告、確率表示、現物の実在性、自社ポイントでの買い戻し。設計次第で論点は変わります。
今後、業界団体による統一基準や自主規制が求められる理由です。
大手なら物流や資金力に安心感があります。
それでも倒産しない保証はない。
私が見るのは、実店舗や仕入れ拠点があるか、運営法人が継続的に情報を出しているか、古物商番号が名義まで一致するか、発送遅延時に説明があるかです。
ポイントはため込みません。
必要な分だけ購入し、当たりが出たら発送。カードをポイントへ戻して何度も回すより、現物を外へ出す。
運営会社の財務をユーザーが完全に把握するのは無理です。だから、預ける残高を小さくする。
自分でコントロールできる防御です。
悪質な小規模業者が消え、大手へ集約される。
一見すると健全化です。
でも、大手だけになれば自動的に安全という話でもない。強い広告と派手な演出で課金速度が上がる面もあります。
オリパの還元率は70〜86%というレンジで語られますが、すべての台が86%ではありません。台ごとの差も大きい。相場が下がれば、表示上の価値と売却価格もずれます。
楽しむなら娯楽費。
投資扱いしない。
2026年以降は、この当たり前を守れる人ほど長く遊べます。
※相場価格、破産情報、行政処分の公表状況は2026年8月30日時点の公開情報に基づきます。カード価格は短期間で変動します。特定事業者の利用や投資行動を勧めるものではありません。
私なら、まずここから引くオリくじ/許可番号あり・数字を公開している店この記事の内容を踏まえて事業者を比べるなら、提供割合・排出履歴・交換ポイントの公開状況と、 第三者計測による還元率を先に見てください。 自分の予算で何が起きるかは高額カードの相場とシミュレーターで試算できます。