「当たりが1/2」と「還元率100%」は、どちらも強く見える。ところが、前者が答えるのは当たりの出やすさで、後者が答えるのは台全体に入っている価値の量だ。質問が違う。
僕は、この二つを混ぜた瞬間にオリパの比較が崩れると考える。高い頻度で小さく戻る台もあれば、ほとんど当たらない代わりに上位賞へ価値を集中させた台もあるからだ。僕なら、バナーの数字を一列に並べず、確率と価値を別々の列へ置く。そうすると、派手な数字の正体がかなり見えやすくなる。
排出率は、定義した結果が全体の何口に入っているかを示す数字だ。販売開始時に1万口あり、トップ賞が1口なら、開始時点のトップ賞排出率は0.01%。A賞以上が100口なら、A賞以上の排出率は1%になる。
ここで「当たり」の範囲を固定しないと数字は比べられない。トップ賞だけか、販売価格以上の交換ポイントが付く口か、特定の演出が出る口か。同じ「1/2」でも、分子の中身が違えば意味も違う。僕が最初に見るのは、率の大きさより当たり条件の文章である。
還元率は、台全体の販売総額に対し、賞へ割り当てられた価値がどれだけあるかを表す。単純化すれば「全賞の価値合計÷1口価格と総口数の積」だ。ただし、全賞の価値を何で測るかが残る。サイト内の交換ポイント、運営が掲げる設定額、カードの販売相場、実際の買取額では結果が一致しない。
僕は排出率を「頻度の地図」、還元率を「価値量の地図」と分けて読む。頻度の地図だけでは一回の当たりがいくらか分からない。価値量の地図だけでは、その価値が何口へ集中しているか分からない。
差をはっきりさせるため、1口100ポイント、全1,000口という仮想の台を考える。以下は実在商品の数字ではなく、関係を示すシミュレーションだ。「当たり」は100ポイント以上の口とする。
| 設計 | 当たりの構成 | その他 | 排出率 | ポイント基準の還元率 |
|---|---|---|---|---|
| A | 10口×3,050pt | 990口×50pt | 1% | 80% |
| B | 10口×1,000pt | 990口×10pt | 1% | 19.9% |
| C | 500口×130pt | 500口×30pt | 50% | 80% |
AとBは排出率が同じ1%だが、台全体の還元率は大きく違う。AとCは還元率が同じ80%だが、当たりの出方は1%と50%に分かれる。僕はこの表だけでも、片方の数字からもう片方を推定できない理由は十分に見えると考える。
Cは当たりを体験する頻度が高い。一方、Aは価値が少数口へ強く集中する。期待値が同じでも、結果の中央値や振れ幅は同じにならない。僕なら「還元率80%だから似た台」とは扱わず、価値が上位何口に集まっているかまで確認する。
なお、80%は台全体を最後まで販売したときの設計値であり、個人が支出の80%を受け取る保証ではない。少数回では上位賞を引かず、最低帯へ偏る結果も起こる。逆に一口で上位賞へ届く場合もある。全体平均と個人結果は別物だ。
排出率には時点の問題もある。販売開始時点の総口数を分母にした率と、現在の残り口数を分母にした率は同じではない。さらに、残っている上位賞の数が分からなければ、現在時点の率は計算できない。
全1,000口にトップ賞1口という開始時点の数字は1/1,000だ。残り100口になってもトップ賞が残っていれば、その時点では1/100になる。すでに排出済みなら0/100である。残口数だけ見て「煮詰まったから当たりやすい」と決めることはできない。
台が有限口を消費する方式なのか、毎回同じ確率で抽選する方式なのか、完売後に同じ構成で再販売されるのかでも読み方は変わる。僕が見るのは、開始時の提供割合、現在の残口数、排出履歴が同じ台IDと同じ時点に結び付いているかだ。画像にトップ賞が残っていても、それが残存表示なのか単なるラインナップ画像なのかは分けて扱う。
「1/2」も二回引けば一回確定という意味ではない。各回の条件が独立なら、二回とも外れる可能性が残る。有限口方式なら前の結果で次の分母と分子が変わる。僕なら率の表示だけで連続回数を決めず、抽選方式が読めない台は開始時点の参考値としてだけ扱う。
還元率の分子をサイト内ポイントで作ると、計算はしやすい。各賞の交換ポイントと本数がすべて公開されていれば合計できるからだ。ただし、その数字は同額の現金が戻るという意味ではない。
交換ポイントは、多くの場合そのサイト内で次の台へ使う価値として機能する。現物カードを発送し、外部で売る場合には、カードの状態、同一カードの収録番号、鑑定状態、買取店の在庫、送料や手数料などが売却額へ影響する。運営の表示額と買取額を同じ分子へ入れたら比較にならない。
僕は最低でも三つに分ける。第一は交換ポイント基準。第二は同一カード・同一番号・同一鑑定状態の市場販売価格基準。第三は実際に換金しやすい買取価格基準だ。第三へ近づくほど手元の経済価値を見やすいが、相場は動き、状態差も出る。
発送限定賞を交換可能賞と同じように数えるのも危うい。交換できない賞は現物価値で評価するほかなく、売れるまでの時間や費用も加わる。僕なら、異なる価値基準を混ぜた単一の「総還元率」より、計算できた範囲と計算できなかった範囲が明記された数字を選ぶ。
外部から還元率を再計算するには、少なくとも1口価格、総口数、各賞の本数、各賞の評価額が要る。現在の排出率を出すなら、残口数と残存賞、または排出履歴も必要になる。一つ欠けただけでも、出せる数字の範囲は狭くなる。
僕は、交換ポイントが非公開なら「還元率が低い」とは書かない。「ポイント基準の還元率を外部から算出できない」と置く。排出履歴がなければ「トップ賞が残っていない」とも書かない。「現在の残存率は確認できない」が正確だ。不明を不利と決め付けない一方、不明のまま有利とも評価しない。
バナーに還元率が表示されていても、計算式、評価時点、発送限定賞の扱いが読めなければ再検算はできない。僕が信用するのは大きな百分率そのものではなく、分子と分母を第三者が組み直せる開示である。
僕なら最初に、何を「当たり」と数えた排出率かを書く。次に、その分母が開始総口数か現在残口数かをそろえる。三番目に、還元率の価値基準を交換ポイント・販売相場・買取相場へ分解する。最後に、上位賞へ価値が集中する度合いと最低帯の幅を見る。
この順番なら、「よく当たるが小さく戻る台」と「当たりは薄いが一口の上限が大きい台」を同じ尺度へ押し込まずに済む。僕は、排出率が高いことも還元率が高いことも、それだけで購入理由にはしない。二つの数字がそろい、定義と時点まで読めたときに初めて比較材料になると考える。
排出率と還元率を分けたうえで各社の数字を比べるなら、僕はオリパの還元率比較から見る。
私なら、まずここから引くオリくじ/許可番号あり・数字を公開している店この記事の内容を踏まえて事業者を比べるなら、提供割合・排出履歴・交換ポイントの公開状況と、 第三者計測による還元率を先に見てください。 自分の予算で何が起きるかは高額カードの相場とシミュレーターで試算できます。