2026年のトレカ相場を見ていると、真ん中が薄い。
ものすごく高いカードは高いまま。一方で、大量に供給された通常カードは数十円、数百円まで落ちる。
極端です。
この二極化は、カードショップだけの話ではありません。オンラインオリパの当たりとハズレの差を、さらに大きくしています。
「トップ賞は豪華なのに、下位賞は妙に弱い」
あなたがそう感じるなら、運営が意地悪だからだけではない。仕入れられるカード市場そのものが二つに割れているからです。
上側にいるのは、初期絶版カード、希少なプロモ、世界大会関連カード、人気キャラクターのPSA10などです。
かいりきリザードン、青眼の白龍の初期レリーフ、限定配布品。こうしたカードは枚数を増やせません。国内コレクターだけでなく海外需要も入ります。
一部の超希少品では、数千万円や億単位の話まで出る。
もちろん、一般的なオリパに億円カードが毎日入るわけではありません。現実に多く見るトップ賞は、数万円から20万円級、その上に数十万円以上の鑑定品やBOXが置かれる形です。
上位賞に20万円級のカードが実際に入っている。これは事実。
ただし、その価格が今後も維持される保証はありません。高額カードほど買い手が少なく、売りたい時期に表示価格どおり売れるとも限らない。
高い。
でも、現金と同じではない。
もう一方は、最新弾の通常レア、増産されたBOXから大量に出たカード、プレイヤー需要を満たしたあとの余剰品です。
発売直後は高くても、開封数が増えると一気に下がる。数千円だったカードが数百円になることもあります。
カードショップは在庫を抱えたくないので、買取価格を先に下げます。フリマの出品価格が3,000円でも、店の買取は1,000円以下。珍しくない。
以前は、3,000〜1万円程度で安定する中間カードがもっと目立ちました。今は、その層が薄くなっています。
超高額か、安いか。
もちろん全カードが完全に二つへ分かれたわけではありません。それでも、オリパを組む側から見ると「トップ賞にしたくなるカード」と「大量に下位へ置けるカード」の差が広がっている。
ここが効きます。
運営側は、トップ賞の画像で人を集めます。
高額PSA10。絶版BOX。希少プロモ。
仕入れ原価の大きな部分が、そこへ集中する。
一方、中間価格で誰もが欲しがるカードは数が少ない。あっても仕入れが高い。結果として中位賞を厚くしにくくなります。
残りは、値下がりした通常カードやサイト内ポイント。
こうして、ごく少数の強い当たりと、大量の弱い下位賞という形になりやすいのである。
オリパ運営にとっては合理的です。利用者から見ると、当たりと外れの落差が大きい。
演出の振れ幅も大きくなります。
虹色なら20万円。通常演出なら数百円相当。この差がスリルを作る。ただ、同時に「全然当たらない」という体感も強くします。
オリくじの今日のラインナップを見る提供割合を公開している店/登録は無料オンラインオリパには、当たったカードを発送せずポイントへ交換できる仕組みがあります。
利用者は不要なカードを受け取らずに済む。運営は梱包と送料を抑えられる。双方に利点があります。
さらに、カードが発送されなければ在庫は運営側に残る。別企画の賞品として再び使える場合もある。
一枚のカードが、画面上では何度も取引を生む。
これがオンライン型の強さです。
実店舗なら、一度売ったカードは店から出ていきます。オンラインオリパでは、利用者がポイント交換を選べば現物が動かない。発送コストも発生しません。
利益が出やすい構造である。
ただし、「必ず同じカードを何度も下位賞へ回している」と個別の運用を断定はできません。大切なのは、ポイント交換によって現物発送と在庫移動を減らせる仕組みがあることです。
株式会社日本トレカセンターの2025年11月期当期純利益は、23億5,855万5,000円と公表されています。
かなり大きい。
この利益だけで、個別のガチャが良いか悪いかは判断できません。ただ、オンラインオリパが小さな副業ではなく、大きな収益を生む事業になっていることは分かります。
利益を支えるのは、主に次の仕組みです。
現物を安く仕入れ、サイト内で魅力的な賞品として見せる。ポイント交換で発送コストを減らす。豊富な資金で希少カードを仕入れ、強いトップ賞を継続的に出す。多数の利用者が何度も回す。
一件あたりの差が小さくても、回転数が大きければ利益は積み上がります。
利用者が全員得をして会社だけ23億円残る。そんな構造ではありません。
楽しさの代金を利用者が払っている。それが事業です。
オンラインオリパの還元率は70〜86%のレンジです。
ただし、この数字がサイト内ポイントを基準にしているのか、カードの販売相場なのか、実際の買取額なのかで意味が変わります。
高額カードは販売価格が強く見えます。下位カードは買取価格が一気に落ちる。
相場が二極化すると、サイト内の合計表示額と、利用者が実際に売って受け取る額の差も広がりやすい。
だから、トップ賞だけ調べても足りません。
下位賞を二つ、三つ検索する。ショップ買取と直近成約を見る。これだけで台の顔がかなり分かります。
バナーに「相場30万円」とある。
私はその数字をいったん無視します。
同じ鑑定番号か。PSA10か。直近で本当に売れたか。出品されたままではないか。手数料と送料を引いたらいくらか。
下位賞も同じです。
サイト内で1,000ptでも、ショップ買取が100円なら、発送して現金化したときの価値は100円寄りです。逆に、コレクションとして欲しいなら、買取価格だけで判断する必要もない。
あなたが何を目的に引くかで価値が変わります。
売るためか。集めるためか。演出を楽しむためか。
投資だと思って引くとキツい。
トレカ相場は動きます。オリパには運営利益も入ります。ポイントは自由に出金できない場合が多い。ここまで重なる商品を、安定した資産運用として扱うのは無理があります。
二極化した市場では、トップ賞がさらに派手になり、下位賞はさらに弱く見える。
その落差を楽しむなら娯楽費で。
価値を取りに行くなら、欲しいカードを普通に買ったほうが安い場合も多い。
夢の画像と、あなたの財布。私はこの二つを分けて見ます。
免責事項:相場動向と企業決算は2026年8月30日時点で確認できる情報に基づきます。カード価格、買取価格、鑑定品の評価、オリパの賞品構成は変動します。掲載価格は将来の売却額を保証しません。当メディアの自主基準として、20歳未満の方はオンラインオリパを購入しないでください。
この記事の内容を踏まえて事業者を比べるなら、提供割合・排出履歴・交換ポイントの公開状況と、 第三者計測による還元率を先に見てください。 自分の予算で何が起きるかは高額カードの相場とシミュレーターで試算できます。